こんころです。
はい、というわけで個人的今季ベストプログラム第二弾、やっていきましょうかね。私はタロ!できることなら大学二年生に戻りたいです!
ちなみに今回は男子まとめてやります。一人ずつ記事にすると嵩張るので致し方ない処置です。ただし既に書き終えた麻央ちゃんのはそのまま置いておきます。
─O SHINA GAKI─
1.友野一希SP「underground」
さて、導入ということで爽やかな雰囲気を出していきましょうね。まあ合法の演技動画がないんですけど。褒めフィギュアとかに入ってないかなぁ…
楽曲はCody Fryの「underground」。曲名検索で本家様が出ます。
このプログラムの美点は、友野選手が醸し出す雰囲気にあります。どうやってるのかまるでわからんけどなんか爽やかオーラが凄い。スケーティングが綺麗めなのも楽曲の雰囲気を際立たせていますね。
あとは3A前の繋ぎやStSqが技巧に溢れてて好きなポイント。濃厚でありながら喉越し(?!)はやはり爽やかなんですよね。歌詞を和訳にひっかけてみると「そよ風が囁いた」なんて歌詞もあるんですが、友野選手の演技はまさにそんな感じ。優しく先導してくれるイメージ。
てかどんだけ爽やかって言うねん。3回は言うたぞ。確実に。
(見直し前は4回言ってた。文才がなさすぎる。)
2.友野一希FS「Halston」
続けて友野選手。こっちはちゃんとアーカイブがあります。やるやんフジテレビ(何様)。
さてさて、友野選手といえば昨年のFS「こうもり」などのような、楽曲が持つ力を最大限に発揮したエネルギッシュな演技が持ち味でした。それなりに大人しい曲もやってはいたんですが、メインの芸風(言い方よ)はこっち(↓)。
対して、「Halston」はめちゃくちゃ大人しいピアノ曲なんですよね。ですが、友野選手は難なく滑りこなして見せました。シーズン序盤のジャパンオープン時点で世界観が完成されていたのがまた…今までと全然系統が違うはずなのに凄すぎる。
静謐な曲調にとことんまで合わせていくのが「Halston」ですが、友野選手の良さを削ったかというとそんなこともないのが巧みなところ。終盤のChSqでは、静かながらも「エネルギーの放出」という、友野選手最大の武器がいかんなく発揮されています。
しかしこんだけ良い演技ができたシーズンなのに世界選手権も四大陸選手権も出られてないのが、現役日本男子の層の厚さを示していますね…。ぶっちゃけ歴代トップクラスに苦しい代表選考だったと思います。
3.三浦佳生FS「進撃の巨人」(サントラ)
大人気アニメ「進撃の巨人」のサントラを使用したこちらのプログラム。並の滑りでは「わあ、聞いたことある曲だ( ᐛ )」くらいの印象で止まってしまいそうですが、そうさせないのが彼の力量。
序盤の一番盛り上がるタイミングで来る4S、後半にかけての麓部分で来る4T(+3T)、終盤のChSqなどなど、彼の強みである嵐の如きスケーティングと、そこから繰り出される竜巻のようなジャンプを駆使した盛り上げポイントがいくつも仕込まれており、澤野サウンドに負けないほどの圧倒的パワーを生み出しています。
何より、全身で生み出される「熱」がこのプログラムをより強く印象づけてくれました。何かこう、技術以外の面でもこちらを強く引き込むものがあるんですよね。中盤のStSqは調子次第なところがありますが、それでも良さげな時はかなり情感が入ってますし。
4.イリア・マリニンFS「Succession」(サントラ)
意味は「継承者」らしい。今の彼に相応しいタイトルですね。なお邦題は「メディア王~華麗なる一族~」。原題どこ行った?
まあ彼の凄さはながら見レベルで見てても大体わかると思います。4Fを除く全種4回転をろくな助走もなさしにポンポン跳ぶんです。ふざけてやがる。
まあそこも凄いところなんですが、このプログラムの真髄は表現部分。この一年で強化してきた表現力がいかんなく発揮されています。というか4回転6本入れてこんだけちゃんと動けるのはおかしい。腕とか見てください。乱雑でもなければぶらんぶらんでもなく、ちゃんと意図を持って動かされてるんですよ。あとフリーレッグも。
あと振り付けも優秀。長い手足がしっかりと武器になるように組まれています。流石シェイ・リーン・ボーン様です。上に挙げた三浦選手のプログラムといい、選手の良さを活かし、魅せていくという点で彼女に勝る振付師はいないでしょう。(私激推しのケイトリンさんはまぁ…まだ一年目なので保留で…)
5.宇野昌磨SP「I love you Kung Fu&Clair de Lune」
ヤバい人。(言い方よ)
ぶっちゃけ今まで…に限らず、紹介する選手の中でも飛び抜けて異色な方だと思います。羽生結弦全盛期でも並んで語られ続けていたのは、やはりその個性ゆえでしょう。
使っている技術は、助走(クロス)だったりイーグルだったりとそれほど変わったものではないはずなんです。ただその動作一つ一つに、他の人のそれにはない独特のパワーを纏わせているんですよね。
そのパワーを「力」だけでなく「解放」にも持っていったのがこのプログラム。ファンの方からは「小宇宙」と形容されていますが、まさにそんな感じで、浮遊感があるんですよね。それでいてサラサラ流れる感じでもない。浮かされたかと思えば、叩きつけられることもある。そんなプログラムです。ちなみにエヴエヴのサントラなのでそちらを観た方ならまた違った感想が出るかも。
6.佐藤駿SP「リベルタンゴ」
100点を寄越せ。(toジャッジ from猫)
シーズン前半はずっと4Fのエッジエラーで苦しんでいたSPですが、四大陸では4Lzに変えて鮮やかに成功させてくれました。ほんとジャンプの冴えがすごい。失敗する気がしません。
表現面も昨シーズンに比べると劇的に成長しており、トップの面々に勝るとも劣らない仕上がりとなっています。元々音の取り方自体は悪くなかったのですが、今シーズンはそこにスケーティングと体の動きが上手くついてきて、より表現に磨きがかかった感じです。特に腕の動きが弦楽器っぽくて好き。
7.鍵山優真FS「Rain,in your black eyes」
継続プログラムですが、まあ昨シーズンは1試合しか出てないので実質初プログラムみたいなもんです。それはそれとしてSPの衣装は昨シーズンの方が好きだったかも。
というわけでFSの話をしましょう。曲タイトル通り、雨を表現したプログラムです。表現の元となっているのは、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」だとか。おいでよお司書の森。文アルにはいないかもだけどエキシだとゲーテもやってるよこの子。…いたわ(pixiv検索した)。
プログラムの冒頭から4本目のジャンプまでは、繋ぎを入れつつもあくまでジャンプ主体という感じ。でも悪い印象は受けません。これは体使いの柔らかさや、スケーティング技術の高さに由来するものでしょう。
曲が後半に差し掛かると、曲の盛り上がりと共に動きも激しさを増して行きます。イナバウアーからの一連の動き(ChSq→3F→StSq)には圧巻の一言。そこから得意のスピンで畳み掛ける構成です。
彼自身の滑りや雰囲気も「水」というテーマにピッタリですし、後半の振り付けの細かさもまさに雨粒が弾けるようなイメージで、楽曲表現という面では完璧だと思います。選手自身の色も程よく出ていますし。
8.ケヴィン・エイモズSP「Bird Guhl」
今シーズンはFSの「ボレロ」が取り沙汰されがちなエイモズ選手ですが、私はこっちも好き。スケーティングの良さがモロに出てる。
「Bird」の名の通り、リンク上を飛び回るかのようなプログラム。腕の振り付けも良く、随所に挟まれるスライディングにすらも浮遊感があります。それに生み出される雰囲気も良い。開放感と多幸感が空間の隅々まで行き渡るようです。
とりあえずこの辺りで〆。日本男子だらけですが、本当に豊作なんですよね。今シーズンの日本男子。なんなら女子も豊作。
次回は女子。次次回の予告をしておくと、試合以外全般なので羽生結弦さんも出ます。\( ´˘`)/ヤッタネ
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