日出処の天子を読んで悲しみに浸る

こんにちは。ビアンカです。あまりに有名な作品なので今更という感じもするけど、これを読んで日本史最高!という気持ちになり大学1年の教養科目の日本史を選択したら生涯の親友もできたありがたい漫画なので紹介する。同じ専攻の友人たちとは縁が切れていることを思うと感慨深い。

厩戸皇子(聖徳太子)の辛い辛い人生の話でもあり、BLでもあり、日本の仏教の話でもあり、学習まんが的な面もある。

厩戸皇子は幼いながらに学者より賢く誰よりも美しく、そして異能ゆえに母から愛されない。超能力のような力で人を操ることができるのに愛だけは得られない。そこに有力な豪族の息子蘇我毛人(蝦夷)が現れる。毛人は厩戸皇子に惹かれ、異能にも嫌悪しなかった。皇子は毛人を愛し、求めるが辛い結末が待っている。

皇子があまりに魅力的なので皇子がかわいそう、辛いという気持ちになるが、作中誰も幸せになっていない。いや、脇役の誰かはそこそこ平和に生きているのかもしれないけど。毛人も不幸だし、皇子の母も不幸。人間は孤独で悲しい生き物という気持ちをひしひしと感じられる。皇子が3人目の妻を取るシーンの辛いことと言ったらないし、番外編で皇子の子供たちのストーリーがこれでもかと襲いかかるし、そこでも親の愛によって苦しむ。

人間が生きていくのに愛が必要だなんて、なんて弱々しい生き物なんでしょうね。でも、読んだら親友ができるかもしれませんね


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