[五輪紹介]シングル女子&ペアの見どころ

こんころです。男子FSの悲しみを全力で引き摺り回しながらこの記事も書いていきます。五輪は待ってくれませんからね。

サムネがラバラネコチャンであることに理由はありません。フォルダ漁ってたら見つけたのでなんとなくやりました。内容との関係とかもない。

今回は来週に控える女子とペアの見どころを語っていこうと思います。まあどっちも平日早朝なんですけどね。悲しいね…(月曜朝3:45ペアSP、火曜朝4時ペアFS、水曜朝2:45女子SP、金曜朝3時女子FS)

 

ペア

1.Team JAPAN ~世界最強の物流~

はい。まずは日本代表の二組、りくりゅうゆなすみから見ていきましょう。

りくりゅうは2019~2020シーズンから結成されたペア。当時は若手のペア選手だった三浦璃来選手と、ソチ五輪からペア代表として出場している木原龍一選手の2人組。

日本のカップル競技(ペア・アイスダンス)はさまざまな事情による解散と再結成が常で、りくりゅうペアも三浦選手にとっては二組目、木原選手にとっては三組目のペアとなっています。

三浦選手にとっては初、木原選手にとっては三度目の五輪となった北京五輪では、団体戦でSP4位、FS2位とかつてない成果を挙げ、日本の団体戦史上初のメダルに大きく貢献しました。

北京五輪の翌シーズンからはめきめきと頭角を表していき、2022~2023シーズンには早くも年間グランドスラムを達成、その後は怪我などに苦しみながらも毎年どこかしらの大きな国際大会で表彰台に乗り続けるなど、世界トップクラスのペアとして躍動し続けています。

世界王者にしてグランプリファイナル(以下GPF)覇者、金メダルの大本命として迎えた今回のオリンピック。全日本選手権で肩の怪我がありましたが、それを完璧に治して団体戦に臨みます。

団体戦ではSP、FS共に自己最高得点、世界歴代で見ても三本の指に入る高得点を叩き出し、ダントツの成績でトップに。日本の銀メダル獲得に大きく貢献しました。

問題となっていた団体戦の表彰台もスペアの靴で乗り切っており、連戦以外の不安要素はおおよそゼロで本命の個人戦に臨みます。

一方のゆなすみは2023~2024シーズンに結成されたペア。ペアは初めての長岡柚奈選手と、2022~2023シーズンまで村上遥奈選手と「はるすみ」ペアを組んでいた森口澄士選手の二人組です。

急成長を遂げたペアで、昨シーズンの世界選手権でこそFSに進出できませんでしたが、今シーズンの五輪最終予選で五輪出場枠を自ら勝ち取ると、勢いに乗って全日本選手権で会心の演技を披露。四大陸選手権でも銅メダルを獲得しました。

余談:村上選手は「はるすみ」との兼任時代からシングルでも毎年全日本に(推薦)出場している、何気にすごい人。森口選手もシングルとの兼任時代に全日本で8位を取っていたりします。

そんなりくりゅうゆなすみですが、競技的には共通した強みを持っています。それが、世界屈指のGOE獲得率を誇るダイナミックなリフト

日本スケート界共通の強みと言える卓越したスケーティングと、二組それぞれが独自に高めてきたリフト技術が組み合わさり、海外組よりも一歩抜きん出た、リンクを豪快に切り裂くリフトを実現しています。

そのほか、りくりゅうは圧倒的な2人の同調性ユニゾンを、ゆなすみは基礎点の高いサイド・バイ・サイドジャンプをそれぞれ武器として戦います。

りくりゅうはもちろん、ゆなすみもミスなく滑り切れば十分にメダル候補と言える力を持っています。日本ペア界成長の集大成をこの夢舞台で見せられるか、注目です。

 

2.海外勢~バックフリップ姉貴 ほか~

海外勢も見ていきましょう。まずは団体戦には怪我で出場が叶わなかったものの、個人戦にはギリギリ合わせてきたカナダのステデシ組から。2024年世界選手権のチャンピオンです。

女性のディアナ・ステラート=デュデクさんはなんと40代。しかもジュニア時代にはシングル女子としてJGPFでの優勝歴もあります。

しかしシニアに転向後、怪我で一度引退。引退後、16シーズンぶりに復帰した舞台がペアだったというわけです。ちなみに今のパートナーであるマキシム・デシャン選手は8歳年下。

そんなステデシ組の見どころは、なんといってもSP中盤のバックフリップ。ステップの合間に、ディアナ選手がデシャン選手に回転させてもらう形でバックフリップを決めます。

地元イタリアのコンマチ(サラ・コンティ&ニッコロ・マチー)組も優勝候補。GPFのFSではりくりゅうペアの手前で演技。ハイスコアで暫定一位につけ、りくりゅうペアを追い詰めました。

2023、2024年GPF連覇の成績を持つドイツのハゼヴォロ(ミネルバ・ファビアン・ハーゼ&ニキータ・ヴォロディン)も見逃せません。今シーズン=2025年のGPFではSPで大きなミスがあって3連覇には届かなかったものの、FS単体では1位につけています。

モータルコンバットでバズったジョージアのメテベル(アナスタシア・メテルキナ&ルカ・ベルラワ)はジョージア初のペア種目メダルを目指します。直近の欧州選手権では優勝、団体戦でもSP、FS共にりくりゅうに次ぐ2位につけており、かなり勢いがあると言えるでしょう。格調高く独特な雰囲気を持つプログラムにも注目です。

 

まとめ

ペア競技はシングルと違って基礎点、予定構成では差がつきにくい分、完成度が重要になります。SPもFSも、どれだけミスをしないか、小さく抑えるかが大事な我慢大会。そんな中でも、なるべく多くのペアが思い通りに表現できることを願います。

 

女子

1.Team JAPAN ~午前3時のヒロイン~

…よく考えたらSPで大ミスしない限り全員午前5時~6時台の登場になるのでこの副題は誤りですね。彼女らの面白さを表現するべく、芸人グループの名前を持ってきてみたのですが…(←おい)

日本からは坂本花織中井亜美千葉百音の三選手が出場。坂本選手以外は五輪初出場で、特に中井選手は今年がシニアデビューシーズンという超若手選手です。

坂本花織選手は三大会連続三回目の五輪。しかも内二回は一番手で五輪代表に選ばれるという凄まじさ。五輪成績も一貫して良く、団体戦からの連戦経験も豊富。団体戦に両方出陣するのは流石に初めてのことですが、まあ問題ないでしょう。

坂本選手の強みは面白さ…ではなく、代名詞の2Aを含む技術要素の質と、空間を切り裂く圧倒的なスケールのスケーティング。リンクカバー率は神戸クラブ生共通の強みと言えますが、特に坂本選手は頭ひとつ抜けています。

引退シーズンということで、プログラムも珠玉のものを揃えています。SPではシニアデビューから彼女を振り付けてきた名師ブノワ・リショー氏を北京五輪ぶりに起用。「Time to say goodbye」のメロディに乗せ、坂本花織というスケーターそのものを存分に表現します。

FSは「愛の讃歌」を中心に据えた、エディット・ピアフメドレー。振付は北京五輪以降坂本選手を振り付け続けてきた世界的振付師、マリーフランス・デュブレイユさん。アイスダンスがメインの振付師ですが、りくりゅうペアや北京五輪金メダリストのネイサン・チェン選手も振り付けるなど、全カテゴリーにおいて王者の振付師という側面を持ちます。

そんなFSは格調高さを強調しつつ坂本選手らしさも失わない、女王として君臨したこの4年間、ひいては長い競技人生の集大成に相応しいプログラムです。

中井亜美選手は初めての五輪。シーズン序盤には継続を予定していたFS「シンデレラ」の音源が使えなくなり、やむなく新たなプログラムを作る羽目になっていましたが、結果的にはそのFSで五輪を掴みました。

今シーズンは飛躍のシーズンとなり、GPシリーズ初戦のフランス大会では坂本選手を破って優勝。その後もGPF2位、四大陸選手権などの好成績を重ねています。

四大陸選手権女王の青木佑奈選手、3Aの名手である渡辺倫果選手とは同じクラブ。昨シーズンの全日本で青木選手が現役引退を示唆した際には泣いて引き止めたエピソードがあったり。

そんな中井選手の強みは、3A…もあるのですが、それ以上にミスした時のリカバリー力が凄まじい。3Aが2Aに抜ければすかさず後半の+2A+2Aシークエンスを組み換え(同じジャンプの繰り返しは二回までなので)、3Lzのコンビネーションが入らなければすかさず後半の3Fに3Tを付ける。あらゆる場面でこれほど落ち着いたリカバリーができる選手は、なかなかいないでしょう。

また、今シーズンの飛躍を助けたスケーティングやプログラムの密度にも注目です。特にSP「道」の密度と音楽表現の豊かさは凄まじく、どこに出してどこで首位を取っても恥ずかしくない完璧なプログラムになっています。

千葉百音選手も初の五輪。昨シーズンは圧倒的な安定感を見せ、GPF銀メダル、世界選手権銅メダルを獲得した彼女ですが、今シーズンはGPFのFSでの大遭難をきっかけに、やや綻びの出る演技が続いています。

そんな彼女の強みは六法全書と拳トータルパッケージの良さ。卓越したスケーティングとスピン、鍵山優真選手にも振り付けている名師ローリー・ニコルが鍛え上げたステップにより、ジャンプさえ決まれば世界最高水準のプログラムを揃えることが可能な選手です。

ローリー・ニコル氏が振り付けるFS「ロミオとジュリエット」はイタリアが舞台の悲劇。若さ故の過ちと勢い、その末路を描いた物語なのですが、千葉選手は勢いをそのままに、自身の聡明さと力強さをもって物語をハッピーエンドに塗り替えるような滑りを見せます。特にクライマックスのStSq、ChSqは圧巻の一言。

ファンからは「六法全書で全員殴って解決するロミジュリ」呼ばわりされ、本人も会心の演技を見せた時は「ロミオを(ガッツポーズで)ぶん殴ってしまった」と語るFS。是非とも完璧に滑り切り、モンタギューもキャピュレットも全員ぶっ倒しエンドを見せ、五輪史、ミラノ史に燦然と輝く伝説になって欲しいですね(?????)。

 

2.Team USA ~ブレード・エンジェルズ~

日本と双璧を成すメダル候補が、アメリカ代表の三人です。

アンバー・グレン選手は25歳のベテランながら初のオリンピック。初の舞台故の難しさもある中で、団体戦FSではミスがありながらも最小限に抑えて3位に踏みとどまり、団体金メダルに繋げました。

彼女の強みは年々安定感を増す3A。その上、もし3Aが失敗しても総崩れはさせない強さも持っています。一昔前はかなり不安定な選手だったようですが、メンタルケアの方法を学び、強くなったようです。

ちなみに、彼女はLGBTQ+の当事者(バイセクシャル、パンセクシャル)であり、その関連で積極的な発言・活動も見られる人物。現在大暴走中の自国大統領にも繰り返し批判をしていたりします。

世界女王アリサ・リュウ選手は二回目の五輪。引退を経て、「楽しむ心」を持って競技の世界に帰ってきた彼女。最初の現役時代から「太陽のアリサ」と謳われる明るさを持ち合わせてはいましたが、今の彼女こそまさしくフィギュア界の太陽と言えましょう。今シーズンもGPFを制し、その勢いは止まるところを知りません。

彼女の強みはSP後半に叩き込まれる3Lz+3Loと、その安定性。アニメ「メダリスト」の視聴者、もしくは原作読者であれば、そのヤバさは容易に実感できると思います。

リカバリーの効かないプログラム後半に連続ジャンプを入れるだけでも博打なのに、それが3Lz+3Lo。しかもそんな恐ろしいジャンプを、あっさり降りてしまうんです。(回転不足や着氷乱れはご愛嬌)

イザボー・レヴィト選手は初めての五輪。この中では一番若手ですが、実は一番継続的に実績を出してるのもレヴィト選手。浮き沈みや時の運で不本意な結果が出ることもありますが、それでも世界トップレベルの力を常に示し続けています。

そんな彼女の強みは、深いスケートと柔軟で長い肢体による表現力。スキルの高さもさることながら、己の身体の強みを100%フルに引き出す力は他の選手にはなかなかないもので、彼女の自分への理解度の高さが伺えます。(まあ容姿最強の超天才だからできることだろって言われたら何も言い返せませんが…)(あと何よりかわいい)(笑顔が誰よりも天才)

ちなみに、アリサ選手は中国系、レヴィト選手はイタリア系移民の子どもだったりします。あとアリサ選手は副大統領の車列に阻まれ団体戦への到着が遅れかけました。マジでアメリカの現政権クソすぎんか?

 

3.その他海外勢~サメなど~

地元イタリアからはララナキ・グットマン選手が出場。唯一無二の表現力に定評がある彼女ですが、今年のFSではイタリアに関わる曲は一切使わず、サメ映画の金字塔「ジョーズ」のサウンドトラックで勝負してきています。なんでだよ。

https://x.com/teimurazlezhava/status/2019762951906091445?s=46

ジョージアのアナスタシア・グバノワ選手もメダル候補の一人。団体戦FSでは140点をマークして坂本選手に次ぐ2位と大健闘しています。元々はロシアノービスの選手で、それ故に昔からのファンも多かったりします。

上記二人を含む強豪を跳ね除け、欧州選手権を連覇しているのがエストニアのニーナ・ペトロキナ選手。シーズンベストでも日本、アメリカ選手クラスの高い得点(トータル216.14)をマークしています。

韓国のシン・ジア選手はシニアデビューシーズン。ジュニア時代はその圧倒的な演技構成点と巨大なジャンプをもって、無敗の女王島田麻央選手を何度も追い詰めた経歴があります。

今大会(団体戦)で出たスコアは控えめですが、彼女はシニアの世界でも既に高得点を出している選手。ジュニア時代のような大物食い狙いも、あながち夢ではないはず。

ロシアから移籍し、カザフスタン代表となっているソフィア・サモデルキナ選手も要注目。全盛期のような4回転こそありませんが、トリプルジャンプを驚くべき安定感で跳びます。

男子では冬季五輪34年ぶりとなる優勝者を輩出したカザフスタン。女子もメダル争いに食い込める選手を準備しています。

AIN(国を代表しない中立選手)からはロシアのアデリア・ペトロシャン選手と、ベラルーシのヴィクトリア・サフォノワ選手が登場。サフォノワ選手は一応4Loがあるとかないとか。まあ今シーズンは入れてないみたいなので望み薄。

ペトロシャン選手は金メダル争いの大本命。何せ4回転が2本~3本(4T、4T+2T、4F)ある上に、3Aも跳ぶことができる選手。五輪最終予選でも3回転のみ(3Aなし)でトータル209点をマークしており、高い地力を持ってもいます。

まあ4回転や3Aは抜け・転倒のリスクがありますし、最終予選のスコアもあくまで見た目ノーミスゆえのもの。大技で転倒や抜けがあった場合は演技構成点も下がるので、大技をほぼ成功させて金メダルか、ほぼ失敗して入賞スレスレか…くらいの下馬評になっています。

 

まとめ

大技乱れ飛ぶトップ争いの中で、完成度重視の選手も高い水準で勝負できるのが今回の女子の魅力。基礎点ではそこそこ開きのある戦いながら、1ミスが命取りになるヒリつきはペアと変わりません。

その中でどれだけミスなく、あるいはミスがあったとしてもプログラムの世界観を壊さずに演じ切れるかが勝負。選手全員がどこかしらで納得のいく演技をし、良い思い出を持ち帰ることができたらいいなと思います。

 

全体まとめ

筆者イチオシ

ペアでは、りくりゅうFS「グラディエーター」、ゆなすみFS「Tree of Life」がイチオシになります。楽曲の盛り上がりに合わせたリフトの一部始終がとにかく素晴らしく、カメラワークさえ悪くなければ圧倒されること間違いなしです。

女子の場合、SPではアンバー選手の「Like a Prayer」がイチオシ。五輪という大きな戦いに身を投じるアンバー選手が、マドンナ楽曲の荘厳でありながらキャッチーさもあるメロディに背中を押され、舞台に飛び出し躍動する姿を思い浮かべると、今から楽しみで仕方ありません。まあ正直見れるかわからないんですけどね…夜勤なので残業発生したら詰む…

FSはどの選手のプログラムも結構推しているのですが、せっかくなので選手紹介では言及していない、ペトロシャン選手の「ブエノスアイレスのマリア」を挙げておきます。

大技を中心に据えつつ音の粒が大きいピアノ曲を表現する、近くで巨人が歩いているような振動と緊張感のある前半と、力強い女性ボーカルに合わせ、表現力を開放する後半のコントラストが映える作品。

ぶっちゃけ前半の4回転を決められるかが表現面においても勝負どころなので、このプログラムに胸打たれた時がペトロシャン選手優勝の瞬間になるんだと思います。

 

 

 

おまけ

私はほぼ見れません!!!!!😭😭😭

夜勤を命じる上司に殺意を抱いています。いやまあ社会的に考えて私が間違っているのは確かなことなんですが、それはそれとして死ねばいいのにと思っています。職場のあらゆる全てに殺意が向いています。職場で発する数少ない言葉の全てに殺意を凝縮していると言っても過言ではない。職場でのおはようございますはとっとと死ねと同義です。

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ふらここ

怠惰なる黒猫。フィギュアスケート(観)、ゲーム、読書などの記事を書いています。

※氷に乗れない猫
※記事はよく改稿します。表現とか変わります。変なテンションで書いてること多くて…

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