2024年クリスマス
賑わう大都会TOKYO
その中に浮かぶ孤独なSilhouette…
クリスマスぼっちサイゼリアオフ
どうも、タカシ魚肉です。
正直タイトルで出オチだと思うのですが、Twitterでアンケート一位だったのでオフレポ書こうと思います。
正直ただ暗くて辛い話なので蟹工船めいたプロレタリア文学を読むような気持ちで読んでください。
クリスマスぼっちサイゼリアオフとは
クリスマスぼっちサイゼリアオフと聞いて「そんなのクリスマスに一人でサイゼリアに行けばよいのでは?」と思う人もいるだろう。
だがこの行為に大事なのは「オフ」の部分だ。
つまり「人を誘ったにもかかわらず誰も集まらなかった」という惨めさが重要であり、
クリスマスぼっちサイゼリアオフを開催するには「そこそこの人脈」「ある程度の社交性」「人望の無さ」「計画性の無さ」「コミュ力の無さ」など多彩なスキルが必要とされる過酷なエクストリームスポーツなのである。
開催までの道
実のところクリスマスサイゼオフ自体は毎年ってほどではないが定期的にやっていて、ちょくちょく人も来ていた。
元は「今年もモテなかったオレ達にはサイゼくらいが丁度いいよね」という信条の元、細々と集まっていたのだが、「まぁ今年もやるか・・・」と思い立つ。
2024年12月25日(水)
そう水曜日
年末の平日のど真ん中
社会人が集うには最悪のタイミングなのである。
そんな厳しい状況の中、俺は友人たちに声をかけるが・・・
「ちょっと用事が」
「ライブに行くので」
「病気になりそう」
「持病の癪が・・・」
「أنا لا أفهم ما تقوله」
など色々な理由で不参加となった。
気づいていない人も多いだろうがTwitterでも募集していたのだ。
そんな状況の中、なんとか二人参加表明者が現れた。
まぁ自分入れて三人なら中止にするほどでもないだろう・・・
そんな事を思いながら当日を迎えた。
クリスマスサイゼリアオフ当日
仕事を終えた俺は山手線に乗りサイゼリアへと向かう。
向かうのは銀座圏内のサイゼだ。
つまりここでサイゼオフを開けば「クリスマスにザギンでイタ飯していた」と友達に自慢が出来るのである。
クリスマスに相応しい見栄と欲にまみれた浅ましい考えである。
集合時間より早く到着したので幹事の自覚があるリーダーシップ溢れるオレは先にオフ会会場の偵察へ向かう。
去年のイケブクロサイゼはそれはもう恐ろしい混みっぷりだったので別のサイゼに避難したのだ。
おととしはそんなに混んでなかったので年々クリスマスサイゼプレイヤーが年々増えているようだ・・・
クリスマスくらいもっといい店に行け!
などとお前が言うなと突っ込みされそうな事を言いそうになったが、要はそれだけ不景気になっているのだろうきっと。
日本の将来を憂いながらも会場に到着したが・・・
狂い始める計画
なんだこの人だかりは!!!!!
そう、めちゃくちゃ混んでいるのである!
なんか外国人観光客が何故か大量に店の前に長蛇の列を形成していた!
軽く50人くらいは並んでいただろう。
俺が知らない間にドラマやアニメに聖地にでもなったのかというくらいの混雑っぷりであった。
そんなにクリスマスにザギンでイタ飯したいのかオマエら!!!!!!
長蛇の列に慟哭しながらも心が折れた俺はその場を離れる・・・
だが、俺はこの状況も想定していた!
この近辺にもう一つサイゼがある事を事前に調べていた。
そっちは駅からも少し離れているので、ここほどの混雑はないだろう。
ここから大体1.5駅分くらいの距離にある・・・
約束の時間まで歩いてギリギリだ。
俺は早歩きで二件目のサイゼへ向かう・・・
以前、山手線一周ウォーキングを決行したためマヒしているが、1.5駅分は結構歩くのだ。
こんな事なら途中まで電車で行くべきだったと後悔しつつ、参加者に会場混雑のため場所を変更した旨について連携する。
報告連絡相談は社会人の基本スキルだからだ。
そして参加者の一人から返信が来るが・・・
破綻へ・・・
「そんなに混んでるなら大変そうだし遠慮しときますわ」
待ってくれ!まだ二件目があるんだ!ワンチャンあるんだ!
「なんか電車も遅れたのでスミマセンまたの機会に・・・」
・・・
折れたか・・・≪心≫が・・・
しかし責められまい・・・
俺もさっき長蛇の列に心が折れたくらいだ・・・
お祈りメールを食らったオレは寒くて長い冬の大都会を彷徨う。
この光景を作詞者が見ていたら一曲くらい作れたであろう。
そんなクリスマスのドラマの果てにナントカ二件目のサイゼに到着。
祈るような気持ちで混雑具合を確認すると・・・
大体4組くらいが並んでいる状況。
全然待てるレベル!
なんとか会場を確保した俺はもう一人の参加者に状況を連携する。
だが・・・まるで返信がない・・・
おかしい・・・報告連絡相談は社会人の基本ではなかったのか・・・?
まさかサンタクロースに誘拐されたんじゃ・・・
そんな心配を胸に列に並ぶ・・・
約束の時間を少し過ぎたが以前返信がない・・・
これは予定通りにサイゼ行けてたら普通に遅刻するヤツでは・・・?
そうこうしているうちに名前を呼ばれて店内に入ること出来た。
ちょうど席についたくらいのタイミングでついに返信が・・・
孤独
「スマン今、別の飲みに参加してるんだけど抜け出せそうもないからパスで」
それはもう最初から参加する気がないヤツじゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
今度この参加者にリアルであったらガチ目の説教が入ると思うので当事者は覚悟の準備をしておいてください。
あと1分このメールが早ければ列から脱出することも出来たが既に店の中だ。
こうしてオレはクリスマスに全員から断られサイゼで一人オフ会を開く負け犬となったのだった・・・
クリスマスぼっちサイゼリアオフ
まずはQRコードを読み込んでメニューを呼び出したが、何故かこの席には5人いることになっていて、ぼっちオフ中の俺への当てつけか?とキレそうになった。
同じくクリスマスにぼっちで未練を残した亡霊だろうか・・・?
そしてしばらくすると念願のイタ飯が届く
●マルゲリータピッツァ
●カットステーキと冬野菜
●ドリンクバーのコーラ
トリコだったら泣いているくらいのフルコース料理だ。
人がいればワインを頼んだだろうが一人の時に酒を飲まないタイプなのでコーラにした。
ちなみに去年までは「クリスマスサイゼオフではデザートしか食べない」という縛りを設けていたが、
最近もちづきさんを読んで恐怖を覚えるお年頃になってきたので流石に今年はやめておいた。
ステーキとピザを食いながら隣の席に目をやると・・・
俺と同じようにクリスマスぼっちサイゼをしている男性が・・・
孤独を分け合える同士と意図せず出会えて少しだけ勇気をもらえた夜・・・
まるでビリージョエルのピアノマンの歌詞のような世界観であった・・・
そんな一方的な感情を押し付けられて内心迷惑だったろう知らない隣のぼっち男性客を後目に余裕の完食。
そこから・・・
●ペンネアラビアータ
●生ハムとモッツァレラ
を追加注文した。
ペンネの辛さはまるで世間のようだった・・・
生ハムのしょっぱさはまるで俺の涙のようだった・・・
●チョコケーキ
これはブッシュドノエルの代わりだ。
ケーキは俺の計画と見通しのような印象的な甘さだった・・・
まだもう少し食えそうだったが、明日も普通に仕事なのでこれくらいにした。
帰り道
サイゼリアから東京駅まで結構な距離を歩くことになる。
負け犬に吹く冬の風は容赦なく冷たく。
街頭の眩しさは今の俺には届かない。
だがそんな負け犬の傷を負ったからこそ、人には優しくできると信じて・・・
特にオチらしいオチも無かったのでなんかいい感じの言葉でシメとする。
終わりに
2025年は流石にクリスマスサイゼリアオフを開催できる自信が無いから誰か俺の意志を継いでくれ!!!!!!!
コメント