男子SP
1.友野一希(日) 83.45 3位
昨シーズンは表現者としての存在感を確固たるものにしつつも、シーズン後半の国際大会に出ることが叶わなかった友野選手。股関節痛を抱えながらの出場です。男子は選考が熾烈すぎるので五輪まで片時も休むことができないという…。
SPは言わずと知れた名振付師、シェイリーン・ボーン氏のプログラム。意外にも初タッグのようです。
渡されたのはアフリカ系の楽曲。大地のエネルギーを体現するかのようなパワフルかつダンサブルな振り付けが特徴ですが、そこはエンターテイナーと名高い友野選手。自分のものとして、至上のクオリティに仕上げてきました。
レベル取りやジャンプでミスはかなりありました。しかし全員が崩れた試合なので、比較的踏みとどまれただけでも十分だと思います。PCSも40に乗ってますし。
余談:CSSp時の国旗ドアップはなんなんだ。選手を見ろ。
2.ルーカス・ブリッチギー(瑞) 77.09 7位
昨シーズンのフランス杯では、4A持ちが一人、五輪メダリストが一人、そのシーズンの世界選手権メダリストが上記を含む三人という人外魔境の中に放り込まれながらも4位につけたブリッチギー選手。今年は表彰台も視野に入るアサイン…と思いきや、今度は別の不運が彼を襲います。
なんと、音響トラブルで曲がかからないという。結局はちゃんと流れたのですが、トラブルが効いたのか、はたまたミス連発の流れに呑まれたのか、4Tとコンビネーションジャンプでミスが出てしまいました。
3.アダム・シャオ・イム・ファ(仏) 74.90 8位
反則行為たるバックフリップを競技でやりまくって合法に変え(?)、世界選手権では大逆転から銅メダルをもぎ取るなど、何かと目立つアダム選手。昨シーズン同様、フランス杯からのスタートです。
さて、演技はというと…冒頭から即4Lz+3Tをぶちかましたところまでは流石でしたが、4Tと3Aで転倒があり、8位に沈んでしまいました。なんかスピンもダメだったみたい。
なお、今シーズンはSPからバックフリップを入れる模様。正直2回も転倒してから入れるとは思ってなかったのでびっくりしました。助走に入ったあたりでヒェッてなった。怖いて。
プログラムとしては、ギャングスターがどうたらとか曲名に書いてあったので、多分そういうことなんでしょう、という感じ。個人的にはリショー振付の良さが吹っ飛んでる気がしてイマイチ。でもパーカー衣装は似合ってて割と好きかもしれない。
余談:試合後インタビューによると、SPは複数ある模様。「1シーズン中に1プログラムというのはちょっと飽きる」とのこと。やりたい放題だな。
4.ニコライ・メモラ(伊) SP68.71 10位
一目でわかる高身長から繰り出される、大きなジャンプ(特に3A)が魅力のメモラ選手。好きな選手として宮原知子さんを挙げており、今シーズンはFSで「小雀に捧げる歌」もやるらしい。
そんな彼のSPですが…3Aこそ決まったものの、冒頭の4Lzは入りが全くうまくいかずに3Lzになり、コンビネーションにもミスが出てしまいました。スピンもダメだったので、身体制御に難があったのかもしれません。怪我明けだし。でも3Aは今日も素晴らしい。
男子はここまで。優勝候補のアダム選手が爆弾な上に、それ以外の選手も成績にバラつきがあったり実力が割と伯仲していたりしたことからか、予測不可能とされていた本大会。案の定(?)、SPから恐ろしい展開を見せてきました。ノーミスしたのは1位の🇨🇳ボーヤン選手🇨🇳(88.12)のみという。
アダム選手は逆転できるのか。1~3位の選手は踏みとどまることができるのか。そもそもFSは荒れないのかなどなど、まだまだ見どころの多い試合になりそうです。胃薬必須。
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