演技レビュー:千葉百音「黒い瞳」

こんころで〜す。

フィギュアスケートのシーズンもいよいよ大詰め。忌々しいスギ花粉共を吹き飛ばすかのように、世界ジュニア選手権と世界選手権が襲来します。テレビだと若干冷遇気味なのが悲しい。本田真凜ちゃんがアンバサダーらしいので、そこで視聴率上がればいいな(下世話)。

さて、少し前の四大陸選手権以降はあまり見れる試合がなく、また少々忙しかったので少々フィギュアスケートから離れていた私(RE_PRAYのノーミスクジャは見た)。そんな時、テ○朝からこんな動画がやってきました。

褒めフィギュア

テ○朝がYouTubeにてやっていた企画が、まさかのリバイバル。前は鈴木明子さんが担当していましたが、今回は横井ゆは菜さんがお越しになっていますね。彼女の現役時代の動画も貼っておきますので、よろしければご覧ください。

 

さてさて、そんな褒めフィギュアで紹介された中から、今回はこちらの演技を紹介していきます。

千葉百音 「黒い瞳」

千葉選手が2023~2024シーズンのショートプログラムとしている、「黒い瞳」。こちらをレビューしていこうと思います。褒めフィギュアの方だとスケートアメリカの動画を流していますが、全日本選手権や四大陸選手権のアーカイブも残っておりますので、そちらを見てもいいかも。

さてさて、この「黒い瞳」の魅力ですが、今回は二つに分けて見ていきます。ズバリ、「音取りの秀逸さ」と、「足さばきの巧みさ」です。その他にも魅力はあるのですが、今回はこの二つに注目します。それでは、本題へレッツゴー。

 

1.音取りの秀逸さ

音楽を流し、それに合わせて演技する。その性質上、フィギュアスケートにおいて「音を取る」というのはもはや前提と言えます。その上で、トップ選手は「音の取り方」を意識していくわけですね。ステップを踏んでみたり、マイムを入れてみたり。

この「黒い瞳」はその「音の取り方」がなかなか興味深いものになっています。体を揺らす、腕を動かす、ステップを踏む、スピンの姿勢変更や回転を音に合わせるなどなど。あらゆる動きで、ほとんど絶え間なく音を取っているわけです。その上、楽曲に合わせた緩急のつけ方もバッチリ。

おすすめの部分が3Lz後の足換えコンビネーションスピン。キャメル姿勢での速度変化、シットポジションへの以降などが完璧に音にハマっています。スピンでの音ハメがここまで明確なのってかなり珍しいんじゃないかな。

速いテンポの楽曲で、音の粒を拾いながらも「黒い瞳」という楽曲そのものを表現するにあたって必要な部分を忘れていないのも素晴らしいですね。「黒い瞳」自体は「ある男が、異民族の女に惚れ込む」シナリオになっていたはずなので、やはり「男を手玉に取る女」を演じる必要があるわけですが、そこもしっかりできている、余裕のあるいい演技だと思います。

逆に言えば、テンポが速いにも関わらず余裕を出さなきゃいけないので結構キツいプログラムです。よくものにしたなと思います(何様目線)。

2.足さばきの巧みさ

…書いてみた後に、「上の内容と同じやんけ!」とは思いました。まあ補足説明みたいな感じで見ておいてください。

先ほど「ステップで音を取っている」と言いましたが、この「黒い瞳」にはステップを含む様々な足技(言い方よ)が仕込まれています。分かりやすいのが後半の3Lz前の動きやStSq時の踵を突くムーブメント。しかも全部音に合っているのでなんとも爽快。

 

…といった感じでレビューは終了。シーズン当初は、「(しっとりしたプログラムの印象が強い)千葉選手にこれは合わなくない…?」と思っていたのですが、実際のところ、スピンの音ハメやステップ時のフリーレッグ(浮いてる方の足)の振り付けなど、彼女の強みを上手く落とし込んだプログラムなんですよね。世界選手権でもパーフェクトに滑りこなし、また点数を上げていってほしいところです。

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