沼を反復横跳びする女の話

TwitterもといXで、時折話題にあがる【ジャンル掛け持ち/推し増し】の話。

その話が出ると一定数いる、一つのジャンル(推し)にしかハマれない人を見ると「もったいないなぁ」と思ってしまう。

 

何故なら私は、オタクだと自覚してからでも

ジャニーズ→2.5次元→2次元→ニコニコ動画→舞台→K-POP→クロスオーバー歌手→野球

これを基本的に掛け持ちしている。

 

掛け持ちは楽しい、ただしお金はかかる。

ハマる沼にもよるが、沼が増えれば出費も増える。そりゃそうだ。

 

だが、メリットもある。こちらの沼で「おっと…」と思う事があれば、とりあえず別の沼を覗きに行けば良い。落ち着いたら戻ればいいし。

マイナスな事が無くても、楽しそうな事をやってたら乗っかりに行ける。つまり楽しいの割増だ。

その為にSNSの垢分けはしてないし、今メインで追ってないジャンルも時々覗きに行く。

 

「それってどんな状況?」って聞かれるときに私が例えるのは【コンロにかけた鍋】だ。

今メインで追ってるジャンルは強火にかけてる鍋。そうじゃないジャンルは弱火にかけておいて、時々焦げ付かないようにかき混ぜに見に行く鍋。

鍋の中身が美味しそうになってたら味見する。味見してあんまりにも美味しかったら、今強火にかけてる鍋の隣で強火にかける事もある。その時は超楽しいが、超忙しい

全部の鍋の様子を見ながら反復横跳びする。(反復横跳びと言ってるが二つの沼じゃない)現実の私は運動音痴なので反復横跳びなんて続かないけど、沼の反復横跳びなら超得意。

 

Xは各ジャンル、沼が増えればフォローを増やす方式なのでメインのTLはまともに追えない。

なので沼のジャンル毎にリストを作って、メインTLの横に並べている。

強火にかけてる沼のリストと、こまめに火加減を見に行く沼をいくつか並べてある。

並べてないリストも削除しないで取ってあるので、表に並べたリストをある程度追えたら時々覗きに行く。

 

そういえば、何でこのスタイルになったんだ?と考えた事がある。

考えた結果、地方在住で遠征しないオタクだからという理由に落ち着いた。

私が遠征しない理由はいくつかあるが、一つは確実に沼が多すぎるからだろう。

しょっちゅう遠征していてはお財布も体力ももたない。めちゃめちゃにレアな内容でない限り、遠征はしない。

めちゃめちゃレアな内容で遠征したかったけど、その予定の近辺で別ジャンルの予定を入れて泣く泣く見送った事もあるが。

 

もう一つは実家住みだから。

まあ地方在住でふつーな仕事に就いているので、給料は高くない。ボーナスもちょっとしたお小遣いレベル。そして一人暮らしは向いていない。といった事もあり、実家住みなので外出時は基本的に「どこに何しに行ってくる」と報告するので(ご飯の用意があるからね)「ちょっと遠征してくる!」とはなかなかならない。

 

そして住んでいるのが福岡だから。

3大都市ではないので(福岡県民は入ると思っているが)、中途半端に流行りのジャンルだとスルーされがちな福岡。

とあるジャンルにハマってるときに、演者から「福岡に来るのはちょっとした海外旅行気分」だと言われた事がある。日中の早い時間にスタートして、早めに終わらないと日帰りが基本難しい距離だし、機材やスタッフさんと移動するのに九州となると大がかりになるらしい。移動にかかる経費も九州となると上がるそうな。(四国はそうでもないらしいのがまたなんとも言えない)

だがしかし、大きなジャンルになれば5大都市ツアーに含まれるし、小さなジャンルだと逆に地方を大事にしてくれたりするので、割と供給はあるのだ。

小さなジャンルで推しに「ちょっとした海外旅行」のくだりを話した事があるが、「そういう事があるからか、福岡に来ると他の所以上に歓迎してくれてる感じがしてる。いつもめちゃめちゃ嬉しい。」と言ってもらった事がある。リップサービスだろうな……と思いつつも嬉しさをスルメの様に噛み締めていた。

そしたら、全く別の大きなジャンルで「福岡のお客さんはいつ来ても暖かく歓迎してくれて、演者もスタッフも大好きだから日程を決める時は福岡を必ず予定に入れてる」と言ってもらえた時はめちゃめちゃ嬉しかった。

弱火にかけてる鍋から【福岡】というワードが聞こえるのを逃さない為に、こまめに火加減を見に行くのだ。

せっかく福岡に推しが来てくれるチャンスを逃さない為に。そして「いつもありがとう!大好き!」の気持ちを伝えに行くチャンスを逃さない為に。

 

そんなこんなで、私は今日も沼を反復横跳びする。

0

コメント

タイトルとURLをコピーしました