未履修のオタクが文劇7を観てみたら…

私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからである。

アナトール・フランス

みなさんは2.5次舞台というものを見たことがあるだろうか?
私の好きなゲームもいくつか舞台化されているものがあるので、DVDや配信で観たことがある。私はオタクとして生きてきてあることをポリシーとして掲げてきていたそれは…

生で舞台を観にいかない

である。勘違いしないでほしいのは舞台が苦手だとか、抵抗感があるというマイナスの理由ではない。

_人人人人人人人人人人_

> 観に行ったら最期、 <

> カイシャァを辞めて <

> しまいかねない… <

 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

からである。ゴリラも普段はしがない一般通過社畜として生活しているのだが、
今の仕事は本当に観劇の上演時間と業務時間が同じなうえに休みのあまりないのだ…つらい…

しかし生の舞台を浴びるとトぶというのは非常に気になる…
そんな時にこんな悪m鳩のつぶやきが見えた。

ここでふと思ったのがこちらの説になります。

というわけで翌日、意気揚々と観に行った。

結論から言おう、

一言でいうと

_人人人人人人人人人人人_
>   豪華絢爛    <
> オタクの見たいもの <
>  欲張りセット   <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

以下尻が滅裂な感想である。一部ふせったー再加筆も載せている。以下ネタバレもあるかもしれないのであしからず。

・マジで誰も死ななくてよかった!!!!!!!

実は「観る罪、視聴者に対する罰」と言われている文劇3だけは配信でも観たことがあったので今回も誰か死んでしまうのではないのだろうかという不安があったので本当に良かった…光の物語だ…文劇がこんなに光でいいのだろうか?いやない(反語)

・ファムファタールシガ

で、出た~、いままで関わってきた人間の脳をことごとく焼く罪の権化みたいな奴ゥ!!!!!ふぁ、ファムファタール志賀…

今回一番エモさで狂うかと思ったシーンが武者さんの「志賀が褒めてくれるのは魔法の言葉」で的なところなのだが…

黒子のバスケ 182Qより引用

このシーンをとっさに思い出しました。この天才の相棒ポジションというキャラクターに非常に弱くて…弱くて…まじでこのシーンめちゃくちゃすこだ…マジでいい…

 

・味方の姿をコピーして襲ってくる敵

もぉ~!!!地球上のオタクがみんな好きなやつゥ~!!!!!しかも、敵が模倣してた里見さんオルタ、めちゃくちゃよかった。元々、純朴で心根の優しかった少年が世界の不条理や汚らしい大人の欲望によって虐げられ歪み、被害者のまま加害者となり傍若無人にふるまうのだが後にその傲慢さや浅はかさ、全能感を完膚なきまでに叩きのめされて分からされてしまう様を生きがいにしているので生意気でわからせ中枢を刺激してくるキャラクター(性別問わずなお少年だとなおよし、さらに色素の薄い少年であれば花丸)が大好きなのであの語尾に「アハッ♡」「ミャハッ☆彡」みたいなのがつきそうな生意気な感じは私の分からせ中枢あまりにも刺激しすぎて、絶望的なシーンなのに

あれ……初めて見た時……

なんていうか……その…下品なんですが…フフ……■■…しちゃいましてね……本当にめちゃくちゃに■■■だったんですよ…

(※この文章は検閲されています。)

模倣した敵と本体?との演じ分けが本当に良くて、健気で前向きな本体と煽り上手で生意気な偽物ってユニバーサル・バニーかよ…最高でした

・届かない星のような憧れを追わずにはいられない焦り

里見さんに触れたのでもう少し話したいのですが、この届かない憧れの対象と自分の差が縮まらない焦りがこちらにもすごく伝わる迫真の演技が本当に良くて辛すぎて泣いてしまいました…序盤から泣いていたけど

・最後の光の展開をより輝かせるための曇らせ要素

やっぱこれよ…登場人物が再度立ち上がる再生のための曇らせは健康にいいんだ…曇らせは多ければ暗ければより一層光が輝くんだからいくらでもあっていいんですよ…

え?観に来た人がみんなすすり泣くような観る懲罰みたいな舞台があるわけないが…もしかして文劇3…

曇らせるにはしては始終、多喜二さんぼっこぼこにされてて本当にロストしてしまうのではないかと不安で不安でハラハラしてました。本当に文劇7が光の物語でよかった…

始終ハラハラしっぱなしでこれが文豪ピンチ状態…(違います)

みんな大好き文豪格ゲー解説動画を見ましょう!

ぼっこぼこで言えば志賀さんもそりゃもう盛大にぼっこぼこにされてた時の多喜二さんの命乞いがさ…本当につらくて本当につらくて…かわいそうなのは大好きなんだけどここまでかわいそうなのは…

・神様のような憧れの対象

まぁ神様なのでね、死なないしみんなの脳も焼くし今時少女漫画ですらしない展開もいとも簡単にやってのけるんですけどね。

神様ポジションなのにちょいちょいいじられキャラなのはずるいよ…そんなのどんな料理に乗せてもおいしい温泉卵のそれじゃん…反則だよ…

・今時少女漫画も裸足で逃げ出す乙女チック展開

で、この令和の時代にパニックになる味方をハグで落ち着かせる展開って…

 「君にっ……届けっ……届けっ……!届けっ……!!
届いたぁぁーっ!!!」
みたいな心情です。まじで今時の少女漫画ですら見ないぞ…もう花とゆめが来い…早くマーガレットが来てくれ…

・まじでかっこいい殺陣シーン

舐めてた…本当にかっこよかった。特に高村さんの殺陣シーンがかっこよくて。銃身の長い銃で戦うパターンって近接戦に持ち込まれたら文豪ピンチ状態になると思うじゃないですか?いや強…つよ…

銃身の長い銃を見るとまどマギのマミさんを思い出すので高村さんのティロ・フィナーレが見たいです。

・金を借りるだらしない奴のかっこいいシーン

これ嫌いなオタクいる?いねぇよなぁ!!!!しゃべり方が本当に好きです。まじで人の好さそうだけど嗚呼お金借りてそう…感が非常によい…

競馬場が横にある劇場ってもしかしてそういう……

個人的には啄木さんがビームめちゃくちゃよけてるシーンがドッジボールで最後の一人になってもよけて生き残り続ける小学生みがって…なんでしょう動きや話しかた全体的に毎休み時間に必ず外で遊ぶ少年の面影のあってコミカルさと真面目でかっこいい時の温度差でグッピーが干からびてしまうやつ。「一握の砂」のシーン、異能力バトル漫画だったら本当にありそうな技だなって思いました。

すこし真面目な感想

さて、ここからは少し真面目な感想を2点。

 まず、なぜこうも人の心に強烈に残る作品なのだろうかという点である。それは作中で取り上げられていた多喜二をはじめとしたプロレタリア文学への検閲や表現の不自由さが、昨今のSNSなどでの言葉狩りが横行している現代だからこそ刺さるからではないだろうか。
今は表現の自由だって憲法でちゃんと保証されており、SNSやメディアでの言葉狩りなんかと同系列に並べるなんてスケールも違うし不敬ではないかとも思ったが
書きたいこと、伝えたいことが
正しく伝わらない、伝えられない
という点においてはまったく変わらないと私は思う。それが国から「国にとって不都合なことを広めて欲しくない」という国都合の観点からなのか、悪意のある人物からの「自分が不快なものを出さないで欲しい」という個人の都合の観点からなのかの違いでしかない。むしろ様々な形で表現が自由になった現代だからこそ思わぬところから思ってもみないような悪意をぶつけられてしまう。

冒頭の多喜二が志賀へ送った手紙に文学は生きた証、生きることといった内容があった。
あの時代、文学は唯一自分の考えを表現する場であり書くということで己を知り、他者を知り、そしてあらためて文豪たちは執筆を通して、己は何者なのかという人間の永遠のテーマと向き合ってきたのではないだろうか。時代は変われどいつの世も何かを表現するというのは難しいのかもしれない。
しかし、そんな今だからこの舞台が多くの人の心に強く強く残るような作品なのではないだろうかと感じた。

次に、社会人という立場から学生時代にもっと勉強をしていくべきだという事である。職業柄、この結論になりがちではあるが、本当に痛感した。この結論に至った理由が大きく2つある。まず1つ目は国語の授業をもっとちゃんと聞いておけばよかった。国語で『智恵子抄』について勉強した記憶はあるのだが全く思いだせない…。ちゃんと本を読んで、もっと国語の勉強していれば今回の内容もよりもっと深いところまで楽しめたであろう。もっと本を読んでいれば、さらにエモい所まで感じることができたのではないのだろうかと悔やまれるばかりである。

2つ目は単純で

ちゃんと勉強も就活もしてれば観劇できる環境にできたのでは…

である。安易な気持ちで就活してはいけない。とくにオタクは。入った会社によっては趣味以前に人間らしい生活すらままならないこともある…

学生諸君、勉強をしよう!!!!

おまけ

最後にまずシアターH、

めっっっっっちゃ寒い

座席は1階L列だったがまあ寒い。半袖のワンピースにカーディガンを羽織っていたがめちゃくちゃ寒かった。観ている間中は泣きっぱなしの興奮しっぱなしであまり感じなかったが、観終わった後爪が真っ青だった。帰りにフワフワしながら大森駅まで歩いたがもしかしたらあれは…

泣きすぎて脱水症状と寒暖差疲労だったのかもしれない…

そしてシアターHは大井競馬場の近くにあるのだが、Yahoo!乗り換えで「シアターH」と検索すると本社位置が出てしまうので乗り換え検索の際は大井競馬場で検索しよう。ちなみにいないとは思うがもし仮に間違えてしまっても本社からシアターまでは電車で30分くらいなので落ち着いて移動しよう。

 

ここまで読んで頂き感謝。次回は工具箱を使ったバカのピクニックの記事でお会いしよう。

追記1

書きたかったことを気ままに書き足していくので随時更新になります。

今回は初見から見た文劇7の文豪こんな感じについてのツイートの補足

マジでこんな感じではなかっただろうか?広津先生、あのお財布の下りが本当にジェネリック鍾離先生すぎて…クール冷静系ドジっ子はありとあらゆる病気に効きますよ…

ムシャがなぜ高尾和成なのかは…後述してるんですけど2を観たことでよりこのイメージが強くなりました。

 

追記2

文劇7の感想スペースにお邪魔させていただいたときに「7が好きなら2も観てください」と言って下さった方がいたので軽率に観ました。観ました…誰だ…

誰だ…

誰だっ???

誰だっ!!!!!!!

マヂで情緒返してください…

 

 

こんなものをつくるはめになりましたまじでたすけてください

2の感想、言いたいことがまとまらないので簡単に話すと私ペルソナ4大好きなんですよ。厳密にいうと花村陽介というキャラクターが大好きなんですよ。ご存じない方にもわかりやすく説明すると序盤から登場する主人公の相棒ポジションで、陽気な性格で、空気を読むのに長けていて、面倒見がよく人当たりのいい性格だが、多弁で少々口が過ぎてしまう部分があったり、言動が少しズッコケ気味だったりゆえについたあだ名がガッカリ王子。陽気なキャラでありながら超人完璧の主人公に強い憧れと同時にずっとずっっっっっっっっっっと劣等感を抱えているという人物なんですね。

 

 

察してくれ

そういう事なんだ

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